空気の衛生状態について


二酸化炭素濃度について


二酸化炭素(CO2)濃度は、空気の状態を示す指標として使われます。

屋内の換気が不充分な場合、CO2濃度は高くなります。

このため、CO2濃度が高いということは、空気の衛生状態が悪いと判断することができます。

当クリニックでは、屋内600ppmを目標にCO2濃度を監視しています。

目安となる基準

屋内では1,000ppm以下

濃度の単位 ”ppm” は、100万分の1を表す単位です。

”1,000ppm” は、空気に占めるCO2の割合が ”0.1%” を意味します。

※屋外でのCO2濃度は、通常 400ppm(0.04%)程度です。

法令・ガイドラインの規定・推奨値

  • ビル衛生管理法:1,000ppm以下
  • 労働安全衛生法:1,000ppm以下
  • 学校環境衛生基準:1,500ppm以下
  • 厚生労働省:1,000ppm以下
    (新型コロナウィルス対策としての推奨値)

換気について


空気の衛生状態を守るためには、充分な換気をおこなう必要があります。

換気量が多いほど、空気汚染粒子の除去効率がよくなります。

当クリニックでは、クリニック内全域で下記基準をクリアするために換気設備を増強しています。

[空気汚染粒子除去効率]

1時間あたり

換気回数

99%除去に

必要な時間

99.9%除去に

必要な時間

6回 46分 69分
12回 23分 35分

※CDCガイドラインより抜粋

目安となる基準

換気回数が毎時6回以上

陰圧感染隔離室では毎時12回以上

(換気装置による全量換気回数)

法令・ガイドラインの規定・推奨値

  • CDCガイドライン:12回以上(新規施設)、6回以上(既存施設)
  • ビル衛生管理法:一人あたり必要換気量30m3/時
  • 学校環境衛生基準:幼稚園2.1回/時~高校4.6回/時
  • 厚生労働省:機械換気の場合はビル衛生管理法に準じる。窓開放の場合は毎時2回以上・数分程度窓を全開にする。
    (新型コロナウィルス対策としての推奨値)

陰圧について


空気(大気)の質量で生じる圧力を大気圧といい、海面上の大気圧を1気圧としています。

陰圧(負圧)は、この気圧の差として表されます。

陰圧感染隔離室は、陰圧状態が正しく保たれていることを常時監視する必要があります。

当クリニックの陰圧感染隔離室は15Pa以上の負圧となるように設計されており、モニタリングシステムで常時監視しています。

目安となる基準

圧力差が2.5Pa以上の負圧

※Pa:パスカル(圧力の単位)

法令・ガイドラインの規定・推奨値

  • CDCガイドライン:陰圧感染隔離室は2.5Pa以上の負圧