非常時の透析食について
災害時どんな食事をとればよいか知っておきましょう。
災害時の状況を想定すると・・・
- 透析が数日間受けられない
- 透析回数と透析時間の減少
食事の災害対策 基本編
- エネルギーをしっかり摂る
- カリウム・たんぱく質・塩分・水分を控える
尿毒症や高カリウム血症・肺水腫の危険性が高まるためです。
平常時と災害時で栄養量の比較
1日当たり、尿量0㎖、体重50㎏の場合
平常時 | 災害時 | |
エネルギー | 1500~1700kcal | 1300~1500kcal |
たんぱく質 | 50~60g | 30~40g |
カリウム | 1500~2000㎎ | 500~1000㎎ |
飲水量 | 尿量+500㎖ |
尿量+300~400㎖ (食品の水分も入れて) |
塩分 | 6g以下 | 3~4g以下 |
避難生活における過度の水分制限は、深部静脈血栓症やエコノミー症候群などを合併して危険な状況に陥ることがあります。適正な水分摂取を心がけてください。
食事の災害対策 応用編
災害時に支給が予想される食品の栄養成分です。
食品名 | 1個当たりの目安量(g) | エネルギー(kcal) |
たんぱく質(g) |
カリウム(mg) |
食塩(g) |
おにぎり | 100 | 180 | 2.7 | 31 | 0.5 |
梅おにぎり | 110 | 183 | 2.8 | 75 | 2.7 |
あんぱん | 70 | 200 | 5.5 | 54 | 0.5 |
クリームパン | 70 | 210 | 7.2 | 84 | 0.6 |
ジャムパン | 70 | 210 | 4.6 | 67 | 0.6 |
バナナ | 100 | 86 | 1.1 | 360 | 0.0 |
りんご | 100 | 97 | 0.4 | 200 | 0.0 |
みかん | 80 | 37 | 0.6 | 120 | 0.0 |
トマトジュース | 190 | 38 | 1.1 | 530 | 0.5 |
野菜ジュース | 200 | 76 | 0.7 | 310 | 0.6 |
※栄養成分表示には「塩分相当量」として記載されます。表示を確認する習慣を付けましょう。
エネルギーが高くカリウムが控えめなのは、おにぎり・あんぱん・ジャムパンです。カリウムを多く含むバナナ・トマトジュース・野菜ジュースは支援物資が十分にある場合は控えましょう。ただし、これらしか食品がない場合はエネルギー補給のため摂りましょう。